27日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。足元での堅調な米経済指標が続き、早期利上げ期待を背景にドル買い地合いに振れやすい。ただ、主要市場の休場で手がかりが乏しく、ドルは引き続き上値の重い展開となりそうだ。

前週末の取引は欧米のクリスマス振替休日で薄商いのなか、狭いレンジ内で方向感の乏しい展開となった。ロシアによるウクライナ侵攻への思惑で地政学リスクが意識され、ややドル買いが強まった。ユーロ・ドルは1.13ドル付近に、ユーロ・円は129円20銭台にそれぞれ失速している。ただ、週明けアジア市場はロシア軍のウクライナ撤収で日本株安ながら円買いは抑制され、ドル・円は114円前半を維持した。

この後の海外市場は欧州主要市場の休場で、引き続き取引は低調となりそうだ。足元で発表された米経済指標は堅調な内容が目立ち、連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ期待を背景とした金利高・ドル高が見込まれる。半面、欧州の地政学リスクはいったん後退したが、新型コロナウイルスの感染状況が注視され、経済への影響を警戒した円買いは継続。ドル・円は底堅いものの、115円を目指す値動きは想定しにくい。

【今日の欧米市場の予定】
・株式市場休場(クリスマス):独・スイス・香港など(英・仏は短縮取引)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、材料難でドル買いは限定的