5日のドル・円は、東京市場では110円87銭から111円26銭まで反発。欧米市場では、111円08銭から111円56銭まで上昇し、111円50銭で取引終了。本日6日のドル・円は主に111円台で推移か。米国株高や長期金利の上昇を意識して、主要通貨に対する円買いは抑制されるとみられる。

5日のニューヨーク市場で米国債券利回りは上昇。連邦債務の上限をすみやかに引き上げる必要があるものの、与野党の対立で作業は難航していることが要因。大手格付け会社ムーディーズは5日、「共和党が債務上限適用の停止、もしくは上限引き上げに強硬に反対していることを踏まえると、民主党は債務不履行回避に向け、財政調整措置を通して独自に対応すると予想している」との見解を発表している。関係筋によると、共和党は民主党が単独で法案を通すことを望んでいるが、民主党のシューマー上院院内総務は通常の手続きによって法案を通過させたい意向を変えていないようだ。

市場関係者の間からは「財政調整措置を通じた債務上限の引き上げを可能にする法案を策定する必要があるが、残された時間は少ない」との声が聞かれている。財政調整措置を通じた債務上限の引き上げに関する作業が進捗しない場合、リスク回避的な取引が急拡大し、米国株式が下落しても米国債利回りは低下せず、やや上昇する可能性がある。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米国株高などを意識して円買い抑制も