米国株式市場は下落。ダウ平均は292.06ドル安の34577.57ドル、ナスダックは67.82ポイント安の15037.76で取引を終了した。8月消費者物価指数(CPI)の伸びが前月から鈍化し高インフレへの懸念が後退し、寄り付き後、上昇。同時に、新型コロナウイルスの変異株流行による景気回復への影響が裏付けられたため売りが加速、下落に転じた。加えて、今週後半の満期日に向けたオプション絡みの取引も目立ち、下げ幅を拡大。セクター別では、銀行やエネルギーの下落が目立った一方、ソフトウエア・サービスが小幅上昇となった。

オンラインでホームサービスプラットフォームを運営するアンジ(ANGI)は8月の売り上げ前年比21%増益が好感され、買われた。靴メーカーのクロックス(CROX)も2026年までの売り上げで50億ドル超の利益を見込んでいることを明らかにしたことや、自社株買い計画が好感され、上昇。一方、カジノを運営するラスベガス・サンズ(LVS)はマカオ政府が運営の監視を強化する提案をしたため、警戒感から売られた。同業のウィン・リゾーツ(WYNN)やMGMリゾーツ・インタ—ナショナル(MGM)も下落。航空会社のサウスウエスト(LUV)、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は景気回復の遅れで売り上げが滞るとの懸念にそれぞれ下落した。

携帯端末のアップル(AAPL)は新商品発表イベントで、新機種アイフォーン13、アイフォーン13ミニ、アイフォーン13プロ、アイフォーン13プロマックスの4モデルのほか、新型アイパッド、アイパッドミニ、画面を拡大した新型アイウォッチ、などを発表した。しかし、概ね想定内でサプライズなく利益確定売りが優勢となり、株価は下落した。Horiko Capital Management LLC

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ292ドル安、新型コロナ変異株による景気回復減速懸念くすぶる