14日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。直近の米インフレ指標は市場予想を上回っており、一部の市場参加者は中期的なインフレ見通しの引き上げを検討しているようだ。本日発表される6月の米生産者物価指数は前年比+6.7%程度、同コア指数は前年比+5.1%程度の高い伸びが予想されている。一定水準の物価上昇は織り込み済みだが、前月比のインフレ率が市場予想を上回った場合、インフレ見通しの引き上げにつながる材料が増えることになる。原材料価格などの高止まりが予想以上に長く続いた場合、物価全般の上昇につながり、賃金上昇を促す要因となる。本日公表される地区連銀経済報告の内容は注目されるが、7月27-28日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で量的緩和策の縮小などについての議論がさらに進展する可能性はまずまず高いとみられる。目先的にドルは主要通貨に対してしっかりとした値動きを見せる展開となりそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・5月鉱工業生産(前月比予想:-0.2%、4月:+0.8%)
・21:30 米・6月生産者物価指数(前月比予想:+0.6%、5月:+0.8%)
・23:00 カナダ中銀が政策金利発表(0.25%に据え置き予想)
・01:00 パウエル米FRB議長半期議会証言(下院金融サービス委員会)
・02:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁討論会参加
・03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)公表


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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドルは下げ渋りか、中期的なインフレ見通し引き上げの思惑残る