■NY株式:NYダウ204ドル高、追加経済対策の成立を好感

米国株式相場は続伸。ダウ平均は204.10ドル高の30403.97ドル、ナスダックは94.69ポイント高の12899.42ポイントで取引を終了した。追加経済対策・歳出法案の成立で政府機関閉鎖が回避されたほか、景気見通しの改善で、寄り付きから大きく上昇した。ワクチンへの期待も支援し、終日堅調に推移し史上最高値を更新した。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や小売りが上昇した一方で、エネルギーは下落。

航空会社のアメリカン(AAL)、ユナイテッド(UAL)やクルーズ船運営のカーニバル(CCL)、ノルウェージアンクルーズ(NCLR)は追加経済対策の成立を受けた景気見通しの改善で軒並み上昇。電動トラックメーカーのニコラ(NKLA)はアナリストの判断引き上げを好感して急伸した。フードデリバリーのドアダッシュ(DASH)はカリフォルニア州の新たな法律がデリバリーサービスに影響を与える可能性が報じられ、警戒感から下落。今年7月に上場したオンライン保険のレモネード(LMND)は内部関係者による株式売却を制限するロックアップ期限切れを今週に控えていることを背景にした売りが加速し下落した。

下院は28日夜、経済対策の一環である国民への現金支給額を2000ドルに引き上げる採決を予定している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米追加経済対策法案成立で景気見通し改善

28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、103円56銭から103円90銭まで上昇し、103円78銭で引けた。米国の追加経済対策法案、歳出法案の成立で政府機関閉鎖を回避したほか、景気回復の見通し改善で債券利回り上昇に伴うドル買いやリスク選好の円売りが優勢となった。_

ユーロ・ドルは1.2240ドルまで上昇後、1.2203ドルまで反落したが、1.2215ドルで引けた。ユーロ・円は126円45銭から126円96銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3535ドルへ強含んだのち、1.3430ドルへ反落。英国は欧州連合(EU)と離脱後の自由貿易協定(FTA)で合意し、合意なき離脱リスクを回避したものの、新型コロナウイルス変異種の感染拡大に伴う規制強化などが英国経済への新たな脅威となり、ポンドは伸び悩んだ。ドル・スイスは0.8876フランへ下落後、0.8902フランまで上昇した。


■NY原油:下落で47.62ドル、コロナ変異種の感染拡大を警戒

NY原油先物は下落(NYMEX原油2月限終値:47.62 ↓0.61)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-0.61ドルの1バレル=47.62ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは47.50ドル−48.96ドル。アジア市場の序盤に47.50ドルまで下げた後、ロンドン市場の序盤にかけて48.96ドルまで買われた。しかしながら、コロナ変異種の感染拡大は引き続き警戒されており、ニューヨーク市場では48ドル台前半で上げ渋り、時間外取引で47.55ドルまで下落する場面があった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.13ドル   +0.17ドル(+0.57%)
モルガン・スタンレー(MS) 68.05ドル   -0.04ドル(-0.06%)
ゴールドマン・サックス(GS)259.59ドル  +3.43ドル(+1.34%)
インテル(INTC)        47.07ドル   0.00ドル(0.00%)
アップル(AAPL)        136.69ドル  +4.72ドル(+3.58%)
アルファベット(GOOG)    1776.09ドル +37.24ドル(+2.14%)
フェイスブック(FB)     277.00ドル  +9.60ドル(+3.59%)
キャタピラー(CAT)      178.37ドル  -1.19ドル(-0.66%)
アルコア(AA)         22.24ドル   +0.28ドル(+1.28%)
ウォルマート(WMT)      145.22ドル  +1.72ドル(+1.20%) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 28日の米国市場ダイジェスト:NYダウ204ドル高、追加経済対策の成立を好感