17日のドル・円は、東京市場では104円62銭から104円42銭まで下落。欧米市場では、104円49銭から104円07銭まで下落し、104円19銭で取引終了。本日18日のドル・円は、主に104円台前半で推移か。米長期金利の低下を意識して、リスク選好的な円売りは抑制される見込み。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は17日に行われたオンライン形式のイベントで「景気回復支援に向け、必要な限りあらゆる政策措置を利用していく」と述べ、「一段の財政政策による支援も必要になる公算が大きい」との考えを示した。

市場参加者の間では「米国におけるウイルス感染者は増加しているが、全米レベルで経済活動が著しく制限される可能性は低い」との見方が多いものの、「経済情勢がすみやかに好転することは期待できない」との意見も目立つ。また、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は17日、「ワクチンは我々の見通しを大幅に修正させることはない」との見方を伝えている。ラガルド総裁はワクチンの有効性を否定しているわけではないと思われるが、FRBとECBの金融当局者の発言は、世界経済が短期間で正常な状態に戻ることは難しいことを示唆している。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利低下で円売り抑制も