27日のドル・円は、東京市場では104円89銭から104円67銭まで下落。欧米市場では、104円84銭から104円39銭まで下落し、104円42銭で取引終了。本日28日のドル・円は、主に104円台で推移か。欧米経済の先行き不安は消えていないことから、リスク選好的な円売りは引き続き抑制される可能性がある。

フランスのメディアによると、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するために、フランス政府は今月29日深夜から1カ月間の全国的な都市封鎖措置を検討しているもようだ。28日にはマクロン首相のテレビ演説が予定されており、都市封鎖措置の導入について国民に伝える可能性がある。ドイツやベルギーでも新たな感染者数が大幅に増加している。ウイルス感染の拡大によって、10-12月期の欧州経済は再び悪化する可能性が高いとの見方が広がっている。

市場関係者の間からは「経済封鎖措置の再導入は景気悪化を招くため、実行された場合、各国政府は新たな経済対策を策定する可能性が高い」との声が聞かれている。為替については、欧州中央銀行による追加緩和観測も広がっていることから、リスク回避的なユーロ売りがさらに広がる可能性がある。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:欧米経済の先行き不安で円売り抑制も