■NY株式:NYダウ19ドル安、新型コロナウイルス第2波への懸念

米国株式相場は下落。ダウ平均は19.80ドル安の28494.20ドル、ナスダックは54.86ポイント安の11713.87ポイントで取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が予想外に増加したほか、欧州で新型コロナウイルス感染者数の急増を受けて規制が再び強化される動きが相次いでおり、大きく下落して寄り付いた。その後、トランプ大統領がインタビューで、追加経済対策の提示額を1.8兆ドル規模から引き上げる意向を示したほか、大統領選挙前の合意の可能性にも言及したため下げ幅を縮小した。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方で、医薬品・バイオテクが大きく下げた。

ビデオ会議を運営するズームビデオ(ZM)や在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は外出規制を再導入する動きやアナリストの投資判断引き上げを受けて上昇。ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)は予想を上回る決算や楽観的な業績見通しが好感され上昇した。一方、クラウド運営するファストリー(FSLY)はティックトック絡みの収益急減見通しで業績を下方修正し急落した。

トランプ大統領は追加経済対策規模の引き上げも辞さない構えを示す一方で、マコーネル上院院内総務は大規模な支援策を支持しない方針を表明しており、依然行方は不透明となっている。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ユーロ圏でのウイルス感染拡大でユーロ弱含み

15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円18銭へ弱含んだのち105円49銭まで上昇して105円42銭で引けた。先週分新規失業保険申請件数は予想外に増加したことを嫌気してドル売りが優勢となった。その後、追加経済対策を巡りトランプ大統領が1.8兆ドル規模から引き上げる意向を示し、選挙前の合意の可能性を示唆したため、ドル買いが再燃。

ユーロ・ドルは1.1712ドルから1.1689ドルまで下落して1.1709ドルで引けた。欧州での新型コロナウイルス感染拡大でドイツ、フランス、英国などが夜間外出禁止令などを発令し、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は123円02銭まで下落後、123円46銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2958ドルから1.2891ドルまで下落。英国が欧州連合(EU)との通商交渉を打ち切るリスクが拭いきれず、ポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.9136フランから0.9155フランまで上昇した。


■NY原油:下げ渋りで40.96ドル、原油在庫は予想以上の減少

NY原油先物11月限は下げ渋り(NYMEX原油11月限終値:40.96 ↓0.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比-0.08ドルの1バレル=40.96ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは39.22ドル−41.29ドル。ニューヨーク市場の序盤にかけて39.22ドルまで下落した。欧州での新型コロナウイルス再拡大による景気見通しの悪化で需要鈍化の懸念が広がった。しかしながら、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油在庫は予想以上に減少していたことから、原油先物の下げ幅は縮小。通常取引終了後の時間外取引で41ドル台まで戻している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  24.15ドル   +0.53ドル(+2.24%)
モルガン・スタンレー(MS) 51.33ドル   +0.68ドル(+1.34%)
ゴールドマン・サックス(GS)208.60ドル  -2.63ドル(-1.25%)
インテル(INTC)        53.85ドル   +0.30ドル(+0.56%)
アップル(AAPL)        120.71ドル  -0.48ドル(-0.40%)
アルファベット(GOOG)    1559.13ドル -8.95ドル(-0.57%)
フェイスブック(FB)     266.72ドル  -5.10ドル(-1.88%)
キャタピラー(CAT)      165.04ドル  +1.43ドル(+0.87%)
アルコア(AA)         12.30ドル   -0.70ドル(-5.38%)
ウォルマート(WMT)      144.53ドル  +0.59ドル(+0.41%)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 15日の米国市場ダイジェスト:NYダウ19ドル安、新型コロナウイルス第2波への懸念