8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円94銭まで弱含んだのち、106円05銭まで強含んで106円01銭で引けた。新規失業保険申請件数は予想を上回ったほか、ペロシ下院議長が航空会社支援で、包括的景気対策案の合意が前提となるとしたため、部分経済救済策への期待が後退し弱含んだが、ムニューシン米財務長官が包括的景気対策案の協議再開をペロシ議長に打診したと報じられたことから、ドルは底堅い展開となった。

ユーロ・ドルは1.1769ドルまで上昇後、1.1733ドルまで下落して1.1759ドルで引けた。ECBメンバーがユーロ高はインフレ見通しに深刻な影響を与えると指摘していることが9月理事会議事要旨で明らかになり、ユーロ売りが加速。ユーロ・円は124円72銭から124円37銭へ下落。ポンド・ドルは1.2900ドルから1.2948ドルまで上昇。英国と欧州連合(EU)の通商交渉の合意を楽観視する見方が強まりポンド買戻しが優勢となった。ドル・スイスは0.9198フランまで上昇後、0.9168フランまで下落した。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY為替:ECBはユーロ高によるインフレ抑制の影響を警戒