11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円10銭から106円58銭まで下落して106円87銭で引けた。パウエルFRB議長が景気回復の遅れを警告したことに加えて、先週分新規失業保険申請件数が減少傾向であるものの経済封鎖以降4400万人の失業保険が申請されたため、米債利回り低下に伴うドル売りに拍車がかかった。さらに、全米で経済活動が再開する中、感染第2波の兆候が出現したことから、リスク回避の円買いに106円58銭まで下落。その後、対欧州通貨でのドル買いの動きに連れて106円89銭近くまで反発した。

ユーロ・ドルは1.1404ドルから1.1289ドルまで下落して1.1297ドルで引けた。質への逃避と見られるドル買いやOECDが域内経済の脆弱さを指摘したためユーロ売りが続いた。ユーロ・円は121円64銭から120円66銭まで下落。ポンド・ドルは1.2685ドルから1.2587ドルまで下落。OECDが英国経済の脆弱さを指摘したことが引き続きポンド売りにつながった。ドル・スイスは0.9376フランまで下落後、0.9442フランまで上昇した。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY為替:ドル・円は一時106円58銭、ウイルス感染第2波を警戒してリスクオフ