米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数は前週比‐24.9万件減の187.7万件となった。予想183.3万件を上回り3月21日の週から11週で4300万件に達した。失業保険継続受給者数は2148.7万人と前回2083.8万人から減少予想に反して増加。経済再開にともなう再雇用が予想されたほど進んでいない可能性がある。

一方で、同時刻に発表された米1-3月期非農業部門労働生産性改定値は前期比年率‐0.9%と速報値-2.5%から下方修正予想に反して上方修正された。2015年の10−12月期以来で最大の下落となった。米1-3月期単位労働コスト改定値は前期比年率+5.1%と、速報値+4.8%から予想以上に上方修正された。

米商務省が発表した米4月貿易収支は‐494億ドル。赤字幅は予想通り3月423億ドルから拡大し2019年8月来で最大を記録。4−6月期GDPの成長を抑えることになる。

新規失業保険申請件数が予想を上回ったほか、貿易赤字の拡大で景気見通しが悪化、ドル売りが優勢となった。ドル・円は108円95銭から108円62銭まで下落。ユーロ・ドルは1.1220ドルへ軟化したのち、1.1263ドルへ再び上昇した。

[経済指標]
・米・1-3月期非農業部門労働生産性改定値:前期比年率‐0.9%(予想:-2.7%、速
報値:-2.5%)
・米・1-3月期単位労働コスト改定値:前期比年率+5.1%(予想:+5.0%、速報値:+
4.8%)
・米・4月貿易収支:‐494億ドル(予想:-494億ドル、3月:−423億ドル←-444億ドル)
・米・先週分新規失業保険申請件数:187.7万件(予想:183.3万件、前回:212.6万人←212.3万件)
・米・失業保険継続受給者数:2148.7万人(予想:2000万人、前回:2083.8万人←2105.2万人




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情報提供元: FISCO
記事名:「 米先週分新規失業保険申請件数が予想上振れ、4月貿易赤字も拡大しドル売り