■NY株式:NYダウ10ドル安、米中首脳会談控えて様子見ムード

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は10.24ドル安の26526.58、ナスダックは57.79ポイント高の7967.76で取引を終了した。主要20カ国・地域(G20)首脳会議の開催を週末に控えて、29日の米中首脳会談での貿易協議の進展期待から、買いが先行。中国が同国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に対する制裁緩和を要求しているとの報道もあり、上値の重い展開となった。セクター別では、自動車・自動車部品や商業・専門サービスが上昇する一方でエネルギーやテクノロジー・ハード・機器が下落した。

食品のコナグラ・ブランズ(CAG)は、決算内容が嫌気され大幅下落。航空大手のボーイング(BA)は、旅客機「737 MAX」に新たな欠陥が見つかり、運行再開が9月まで遅れることが報じられ下落。一方で、ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)は、決算内容が予想を上振れ上昇。自動車大手のフォード(F)は、欧州で1万2000人の人員削減計画を発表し、堅調推移となった。

来年の大統領選へ向けて、2日間にわたる民主党候補の公開討論が開始された。昨日は国民皆保険制度の導入などヘルスケア問題について議論されたが、2月末の民主党議員による国民皆保険制度「メディケア・フォー・オール」の法案提出以降、ヘルスケア関連銘柄は軟調推移が続いており、注意が必要だ。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル・円弱含み、米中協議進展への期待後退

27日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円95銭から107円67銭まで下落し、107円79銭で引けた。米1-3月期国内総生産(GDP)確定値は市場予想を下回ったほか、週次新規失業保険申請件数が予想外に増加したため、米債利回り低下に伴うドル売りが優勢となった。また、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が対中追加関税を米国が進める可能性があることを言及したほか、中国が貿易協定合意条件として制裁関税の完全撤廃を求めているとの報道を受けて、米中首脳会談への期待を受けた円売りは後退した。

ユーロ・ドルは、1.1377ドルから1.1356ドルまで下落し、1.1369ドルで引けた。ユーロ・円は、122円73銭から122円40銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2717ドルから1.2662ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9802フランから0.9760フランまで下落した。


■NY原油:もみ合いで59.43ドル、58ドル台で押し目買い興味も

NY原油先物8月限はもみ合い(NYMEX原油8月限終値:59.43 ↑0.05)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比+0.05ドルの59.43ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは58.61ドル−59.73ドル。原油在庫の大幅な減少を意識した買戻しは一巡したが、需給関係の改善を意識して押し目買いの興味は残されており、原油先物は58ドル台後半まで下げた後、59.73ドルまで戻す場面があった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  28.21ドル   +0.30ドル(+1.07%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.49ドル   +0.50ドル(+1.16%)
ゴールドマン・サックス(GS)199.32ドル  +2.31ドル(+1.17%)
インテル(INTC)        47.46ドル   -0.73ドル(-1.51%)
アップル(AAPL)        199.74ドル  -0.06ドル(-0.03%)
アルファベット(GOOG)    1076.01ドル -3.79ドル(-0.35%)
フェイスブック(FB)     189.50ドル  +1.84ドル(+0.98%)
キャタピラー(CAT)      135.50ドル  +0.35ドル(+0.26%)
アルコア(AA)         23.13ドル   -0.08ドル(-0.34%)
ウォルマート(WMT)      110.10ドル  -0.06ドル(-0.05%)
スプリント(S)         6.59ドル   +0.03ドル(+0.46%)



<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 27日の米国市場ダイジェスト:NYダウ10ドル安、米中首脳会談控えて様子見ムード