6日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:基本こう着だが短期筋の仕掛け的な動きには注意
■前場の注目材料:くらコーポ、1Q営業利益30.7%減、コンセンサス下回る
■ソフトバンクG、スウェーデン社に出資、太陽電池セル世界展開


■基本こう着だが短期筋の仕掛け的な動きには注意

6日の日本株市場は、狭いレンジでのこう着感の強い相場展開になりそうだ。5日の米国市場ではNYダウは13ドル安と小幅な下落となった。中国が19年の国内総生産(GDP)の成長率目標を引き下げ、売りが先行。その後は、米中交渉の動向を見極めたいとの思惑から、模様眺めムードとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円安の21685円。円相場は1ドル111円80銭台で推移している。

東証1部の出来高は連日で11億株台と薄商いが続いており、米国市場もこう着となると、トレンドは出難いだろう。また、週末には先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)が控えており、大きなトレンドは出したくないところでもある。とはいえ、薄商いの中では小さいエネルギーでも振れやすくなるため、先物市場での短期筋の仕掛け的な動きには注意しておきたいところである。

また、基本的には中国の全人代の動向のほか、月末にも合意が期待される米中交渉の行方を待つ格好であり、大きくポジションを傾けづらいところ。3月期末を控えているため、機関投資家も積極的には動けないところである。そのため、物色は個人主体の材料株物色に向かいやすいとみられ、足元で底堅い値動きをみせている中小型株のほか、期末要因から配当志向の物色も増えてきそうである。

なお、VIX指数先物のショートポジションが積み上がっているようである。関係筋の話としては現在9万枚近くであり、10万枚を超えてくるようだと、過去のケースから先物の買い戻し、VIX指数の上昇、これによる株安を警戒する向きが増えてきているようである。市場の底堅さは意識されているものの、警戒しておく必要がありそうだ。


■くらコーポ、1Q営業利益30.7%減、コンセンサス下回る

くらコーポ<2695>は2019年10月期第1四半期決算を発表。売上高は前年同期比2.0%増の335.04億円、営業利益が同30.7%減の12.10億円だった。コンセンサス(19億円程度)を下回っている。


■前場の注目材料
・ロンドンなど欧州株は上昇
・米長期金利は低下
・米中貿易戦争終結への期待感
・日銀のETF購入

・東プレ<5975>中国拠点拡充、熱間プレス設備増強
・マツダ<7261>新型SUV、今夏投入、欧州皮切りに
・ALSOK<2331>自律移動型ロボ導入、次世代型警備確立へ
・NEC<6701>コンテナ型のロボ店舗、品出し自動化、レジなし
・ソフトバンクG<9984>スウェーデン社に出資、太陽電池セル世界展開


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:30 原田日銀審議委員あいさつ(甲府市)

<海外>
・09:30 豪・10-12月期GDP(前年比予想:+2.6%、7-9月期:+2.8%)



<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~基本こう着だが短期筋の仕掛け的な動きには注意