米国株式相場はまちまち。ダウ平均は100.69ドル安の25286.49、ナスダックは0.01ポイント高の7200.88で取引を終了した。前日の株価下落を受けて買い戻しが広がったものの、原油相場の大幅下落でエネルギーセクターが売られたほか、トランプ政権による自動車輸入関税の導入検討が報じられ、貿易摩擦への警戒感が強まった。月末の米中首脳会談を見極めたいとの思惑も広がり、小動きとなった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や運輸が上昇する一方でエネルギーや電気通信サービスが下落した。

原油相場の下落で、石油のマラソン・オイル(MRO)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。食肉メーカーのタイソンフーズ(TSN)は、決算内容が予想を下振れ下落。航空機メーカーのボーイング(BA)は、旅客機737MAXに搭載された安全機能についてのリスクを航空会社などに周知していなかったことが報じられ売られた。一方で、自動車部品小売のアドバンス・オート・パーツ(AAP)は、通期見通しを引き上げ大幅上昇。複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、傘下のベーカーヒューズ(BHI)の持株の一部売却を発表し堅調推移となった。

ネット小売のアマゾン(AMZN)は、第2本社をニューヨーク市とバージニア州アーリントンの2か所に建設すると発表した。アーリントンは国防総省及び防衛関連施設が近く、同社は防衛産業や情報機関に関連する契約受注を目指しているとの報道もあることから、ボーイングなどとの人材獲得競争が激化するだろう。

Horiko Capital Management LLC



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウは100ドル安、貿易摩擦への懸念が再燃