■NY株式:NYダウは113ドル高、エネルギーやハイテクセクターが選好される

米国株式相場は上昇。ダウ平均は113.99ドル高の25971.06、ナスダックは48.31ポイント高の7972.47で取引を終了した。米中貿易摩擦への警戒感が根強く、売りが先行したものの、原油相場の上昇が好感されたほか、7月求人件数が過去最高となるなど米景気の堅調さが示され上昇に転じた。ハイテク株への買いも広がり、堅調推移となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や小売が上昇する一方で半導体・半導体製造装置や自動車・自動車部品が下落した。

大型ハリケーン「フローレンス」が米東部へ接近していることを背景に、原油相場の上昇で、エクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連会社が堅調推移。ホームセンターのロウズ(LOW)やホーム・デポ(HD)は、ハリケーン被害による復興需要を見込んだ買いが広がった。一方で、ファストフードのヤム・ブランズ(YUM)が中国部門をスピンオフして誕生したヤム・チャイナ(YUMC)は、中国投資家連合が買収を断念し大幅下落。電気自動車のテスラ(TSLA)は、野村証券による投資判断・目標株価引き下げを受け軟調推移。

明日はアップル(AAPL)の新製品発表会や、これを受けた株価動向に注目が集まりそうだ。iPhoneを中心に複数の製品発表が予想されるが、10-12月のホリデーシーズンに向けてユーザーの買替需要を刺激するような機能を備えているかが焦点だ。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドルは底堅い動き、堅調な米JOLT求人数やNFIB中小企業楽観指数を好感

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円30銭から111円64銭まで上昇し111円60銭で引けた。米8月NFIB中小企業楽観指数や7月JOLT求人件数がそれぞれ過去最高を記録、米国経済の成長期待が一段と強まった。米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1566ドルまで下落後、1.1613ドルまで上昇し、1.1605ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測にユーロ売り・ドル買いに拍車がかかったものの、英国の秩序のある欧州連合(EU)離脱への期待感を受けたユーロ買いに下げ止まった。ユーロ・円は、128円77銭から129円57銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3041ドルまで上昇後、1.2965ドルへ反落。英国の秩序のある欧州連合(EU)離脱への期待感、カーニー英国中央銀行総裁の任期が延長されたことも安心感につながりポンドが底堅く推移した。ドル・スイスは、0.9751フランへ上昇後、0.9720フランまで反落した。


■NY原油:大幅反発で69.25ドル、大型ハリケーンへの警戒感高まる

NY原油先物10月限は大幅反発(NYMEX原油10月限終値:69.25 ↑1.71)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比+1.71ドルの69.25ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時70.01ドルまで買われた。大型ハリケーン「フローレンス」への警戒感やイラン産原油の輸出減少を意識して短期筋などの買いが活発となった。需給ひっ迫への懸念が高まっており、主要産油国による増産への期待がやや後退したことも原油先物相場の上昇につながった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  30.85ドル   +0.03ドル(+0.10%)
モルガン・スタンレー(MS) 47.86ドル   -0.08ドル(-0.17%)
ゴールドマン・サックス(GS)230.21ドル  -1.70ドル(-0.73%)
インテル(INTC)        44.93ドル   -1.37ドル(-2.96%)
アップル(AAPL)        223.85ドル  +5.52ドル(+2.53%)
アルファベット(GOOG)    1177.36ドル +12.72ドル(+1.09%)
フェイスブック(FB)     165.94ドル  +1.76ドル(+1.07%)
キャタピラー(CAT)      142.03ドル  -0.02ドル(-0.01%)
アルコア(AA)         40.87ドル   -1.14ドル(-2.71%)
ウォルマート(WMT)      96.64ドル   -0.26ドル(-0.27%)
スプリント(S)         6.08ドル   +0.03ドル(+0.50%)








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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の米国市場ダイジェスト:NYダウは113ドル高、エネルギーやハイテクセクターが選好される