7日午前の東京外為市場でドル・円は下げ渋り。NY市場の円買いの流れでドルは110円前半まで下げたが、北米自由貿易(NAFTA)再交渉の妥結への期待で円買いは一服した。

米紙の報道でトランプ政権が貿易赤字是正に向け日本を制裁の対象にするとの観測が広がり、警戒の円買いに振れている。ドル・円は110円後半から前半に値を下げた。ただ、NAFTA妥結への期待もあり、その後円買いは一服。

ランチタイムの日経平均先物は大幅安となり、目先の日本株安を警戒した円買いに振れやすい。ただ、上海総合指数はプラス圏を維持し、円買いはそれほど強まっていない。一方、今晩の米雇用統計を前に買戻しも観測される。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円38銭から110円75銭、ユーロ・円は128円23銭から128円73銭、ユーロ・ドルは1.1614ドルから1.1625ドルで推移した。

【要人発言】

・トランプ米大統領

「米国とカナダは公平な貿易協定を結ぶ」

「カナダは最終的に新たなNAFTAに加わると予想」

・カナダ政府関係者

「NAFTA再交渉の協議は週内の合意は困難」

・ウィルキンス・カナダ中銀上級副総裁

「NAFTAがどのような結果になるか不透明感がなお強い」

「(10月の定例会合までに)貿易だけでなくその他の問題で多くのことが起こりうる。そのため、議論の内容に関する見通しは示さない」

【経済指標】

・日・7月家計支出:前年比+0.1%(予想:-0.9%、6月:-1.2%)

・日・7月毎月勤労統計・現金給与総額:前年比+1.5%(予想:+2.4%、6月:+3.3%)

・豪・7月住宅ローン件数:前月比+0.4%(予想:-0.1%、6月:-0.8%←-1.1%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 東京為替:ドル・円は下げ渋り、NAFTA妥結への期待で円買い一服