30日のドル・円相場は、東京市場では111円76銭から111円52銭まで反落。欧米市場でドルは111円69銭から110円96銭まで下落し、111円03銭で取引を終えた。

本日31日のドル・円は、111円を挟んだ水準で推移か。米中貿易摩擦の早期解消への期待は低下しており、目先的にリスク選好的なドル買い・円売りは縮小するとみられる。

トランプ米大統領は30日、米ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、「世界貿易機関(WTO)が襟を正さなければ、米国はWTOから脱退する」と述べた。この問題については、ニュースサイト「アクシオス」が6月29日、「トランプ米大統領はWTOから脱退したいとの考えを繰り返し政権当局者に述べていた」と報じている。

米国がWTOから脱退するには議会承認が必要となるため、市場関係者の間では「米国のWTO脱退は非現実的」との見方が多い。ただし、トランプ米大統領はWTOが公正な貿易取引を妨げているとの見方を変えていないため、通商・貿易問題に関するトランプ米政権の対応には注意が必要か。日米首脳会談は9月下旬に行なわれる見込みだが、その前に開催が予定されている閣僚級の貿易協議(FFR)はドル・円相場に大きな影響を与えるイベントになりそうだ。協議の結果次第では円高圧力が高まる可能性があるとみられている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米中貿易摩擦への懸念でリスク選好的なドル買い縮小も