8日のドル・円相場は、東京市場では111円44銭から110円84銭まで下落。欧米市場でドルは110円89銭から111円19銭まで反発し、110円95銭で取引を終えた。

本日9日のドル・円は、主に110円台後半で推移か。日米貿易協議(FFR)初会合を控えており、日中におけるドル・円の為替取引は動意薄の状態が続くとみられる。

中国商務省は8日、米国からの輸入品160億ドル、333品目に25%の追加関税を課すと発表した。対象品目は燃料、鉄鋼製品、自動車、医療機器などで今月23日に発動する。追加関税の発動は米国への対抗措置であり、報道によると中国商務省は米国の措置について、「極めて理に適わない」との見解を示している。

市場関係者の間では、「米国が全ての中国製品に追加関税を賦課することは消費者の利益に適う措置ではない」との声が聞かれている。追加関税が中国経済に与える影響については、見方が分かれており、一部では「米国向け輸出が多少減少しても、人民元相場の回復や内需喚起などの経済政策の調整によって中国の経済成長が大幅に鈍化することは避けられる」との意見も出ている。ただし、米中の対立が短期間で解消されるとの見方は後退しており、対立の長期化は双方にとって不利益となり、世界経済の成長鈍化につながるとの懸念が広がっている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:日米FFR初会合を控えて動意薄の状態が続く見込み