カナダ中央銀行が前回(5月30日)に公表した声明では「今年1−3月期の経済活動は想定を多少上回っている」との見解が表明されており、近い将来における金利引き上げは妥当な対応であることを示唆していた。6月29日に公表された民間企業の業況調査 「Business Outlook Survey/2018年夏季」によると、大部分のセクターで人手不足や生産能力の低下が確認されており、インフレ進行の可能性は高まっていることが判明している。ただし、今回の調査結果は、米政府がカナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対し鉄鋼・アルミニウムへの輸入関税適用を発表する前にまとめられたものであり、カナダ中銀は輸入関税適用に国内企業がどう対応しているのかを確認しているとみられる。