1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米朝首脳会談に向けた期待感が下支えに
■決算チェック:トリケミカル、1Q営業利益5.35億円、進捗率28%
■前場の注目材料:島津製、分析装置で“戦略機”、検出感度3倍、高分解能機種を投入


■米朝首脳会談に向けた期待感が下支えに

1日の日本株市場は、米株安の流れを受けて売り先行となろうが、その後は底堅さが意識されやすいとみられる。5月31日の米国市場では、NYダウは250ドルを超える下落となった。トランプ政権が、EU(欧州連合)やカナダ、メキシコ製の鉄鋼及びアルミニウムの輸入関税発動を発表し、各国が報復措置を表明するなど貿易戦争への懸念が強まり、終日軟調推移だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の22100円となり、これにさや寄せする格好からのスタートとなろう。

一方で、昨日の日経平均は、引けに掛けての断続的なインデックス売買の影響から強含みだったが、一先ず前日に節目の22000円、同水準に位置する75日線や200日線まで下げたこともあり、調整一巡感も意識されやすく、自律反発狙いの買いも意識されやすいだろう。ただ、オーバーウィークリーのポジションは取りづらく、積極的な売買は限られていたと考えられる。週末の米雇用統計を経て売買が再び膨らんでくるかが注目されよう。

また、イタリア等欧州の政治リスクが和らぐ一方で、今後は米朝首脳会談への不透明要因が期待感に変わってくる可能性がある。6月12日開催で調整中の米朝首脳会談の実施に向け協議が進んでおり、市場はリスクオンに向かいやすく、先物主導でのインデックス売買が日経平均を押し上げてくる可能性がある。そのため、米朝首脳会談が予定されている12日に向けては、主力大型株先行の地合いになりやすいだろう。もっとも、地政学リスクも警戒される中では、資生堂<4911>、テルモ<4543>などディフェンシブ寄りとなる可能性がありそうだ。

(村瀬 智一)


■トリケミカル、1Q営業利益5.35億円、進捗率28%

トリケミカル<4369>は31日、第1四半期決算を発表。営業利益は5.35億円となり、通期計画に対する進捗率は28%と順調な進捗となった。日本・台湾を中心とする東アジア地域に向けての新規半導体材料等の販売に注力。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22201.82、+183.30)
・イタリア国債の利回り低下
・朝鮮半島をめぐる地政学リスク後退
・日銀が大規模緩和継続


・島津製<7701>、分析装置で“戦略機”、検出感度3倍、高分解能機種を投入
・デンソー<6902>、山形に新工場、HV・EV向け車両接近通報装置、来年5月稼働


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:45  中・財新製造業PMI(5月) 51.2   51.1



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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~米朝首脳会談に向けた期待感が下支えに