30日の日経平均は続伸。127.76円高の22724.96円(出来高概算24億4000万株)で取引を終えた。29日の米国市場ではNYダウが連日で最高値を更新する中、日経平均は22600円を回復して始まった。しかし、これまで相場のリード役であった半導体などハイテクセクターに対する利益確定の流れが広がりをみせており、これが日経平均の重しとなった。5日線を挟んでのこう着が続く中、後場に入ると日銀のETF買い入れ観測やファーストリテ<9983>が1月以来の年初来高値を更新する格好から日経平均を押し上げており、約2週間ぶりに22700円を回復している。

半導体関連に対する利食いの流れが続いていたほか、石油輸出国機構(OPEC)総会を控えていることもあり、もち合いレンジの突破も期待しづらいところであろう。ただし、金融セクターのほか、出遅れている内需系などへ資金がシフトしており、先高観は強いとみられる。ソフトバンクG<9984>が3%を超える下落となったことから個人に与える影響はありそうだが、中小型株は高安まちまちながらも、好業績銘柄等に資金が向かっており、需給はそれ程悪くないだろう。

ハイテクの下げ止まりを見極めつつ、こう着感の強い中、相対的に出遅れている内需系の材料株での値幅取りが引き続き有効になりそうである。(村瀬智一)



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 内需系物色で約2週間ぶりに22700円を回復【クロージング】