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ドイツのメルケル首相は9月の議会選後、4期目の政権発足に向け3党連立協議を進めていたが、交渉は決裂し他党との連立政権発足か再選挙かを近く判断する。こうしたなか、メルケル首相はテレビのインタビューで再選挙に踏み切る考えに言及。第3党に躍進した極右政党ドイツのための選択肢がさらに勢力を拡大した場合、メルケル首相の政策運営が不安定化する可能性から、ユーロ売りが進みやすくなるだろう。前日の海外市場で欧米株は堅調となったが、ユーロ売り・ドル買い基調が強まり、ドル・円は小幅に押し上げられた。今晩もドイツ政局を嫌気したユーロ売りが継続し、ドルは下値の堅い値動きが予想される。
一方、トランプ米大統領選は20日、北朝鮮のテロ支援国家再指定を決定。核・ミサイル開発や今年2月のマレーシアの空港での金正男氏殺害などが背景にある。同時に米財務省は21日に追加制裁を発表する予定。北朝鮮はこうした米国の動きに反発を強め、新たな軍事的威嚇行為を再開する可能性が指摘される。このため、目先の取引ではリスク回避的な円買いが入りやすい見通し。また、米税制改革法案の審議の行方には不透明感が広がっており、引き続きドルは買いづらい展開となろう。ドル・円は111円台では押し目買い、113円台は利益確定売りが観測され、目先も112円台を中心に推移する展開となりそうだ。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・18:05 ロウ豪準備銀行総裁講演
・18:30 英・10月公的部門純借入額(銀行部門除く)(予想:+71億ポンド、9月:+59億ポンド)
・22:30 米・10月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.20、9月:0.17)
・24:00 米・10月中古住宅販売件数(予想:540万戸、9月:539万戸)
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