21日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は29.24ドル高の21703.75、ナスダックは3.40ポイント安の6213.13で取引を終了した。主要経済指標の発表に乏しい中、トランプ政権の先行き不透明感が高まっているほか、米韓の合同軍事演習が開始されたことで北朝鮮情勢を巡る地政学リスクが懸念され、寄付き後から下落した。その後は、週末に開催される金融・経済シンポジウムの講演内容を見極めたいとの思惑から買い戻しも広がり、小動きとなった。セクター別では、不動産や電気通信サービスが上昇する一方で耐久消費財・アパレルや半導体・半導体製造装置が下落した。

スポーツ用品のナイキ(NKE)は一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、下落。給与計算代行のオートマチック・データ・プロセシング(ADP)はアクティビスト(物言う投資家)のビル・アックマン氏率いるパーシング・スクエア・キャピタルが提案した3名の取締役候補の起用を拒否し、軟調推移。一方で健康食品のハーバライフ(HLF)は株式非公開化の協議を打ち切る一方で、最大6億ドルのTOB(株式公開買い付け)を発表し、上昇。自動車大手のフィアット・クライスラー(FCAU)は中国企業が買収の意向を示し、堅調推移となった。

著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイは、テキサス州の送電会社オンコーの親会社で2014年に破綻したエナジー・フューチャー社の買収を目指していたが、エネルギー会社のセンプラ・エナジー(SRE)がバークシャー社を上回る94.5億ドルで買収に合意したことが明らかとなった。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:ダウ29ドル高、トランプ政権や北朝鮮情勢への不安が重し