5日の日経平均は小反落。6.46円安の20170.82円(出来高概算16億4000万株)で取引を終えた。2日の米国市場では失業率の低下が好感されるものの、原油安や円相場が円高に振れていたこと、英国でのテロ事件なども重しとなり、利食い先行で始まった。ただし、先高観の強いなかで押し目買い意欲は強く、寄付き直後の20104.13円を安値に、その後はプラス圏を回復。プラス圏での推移が続くなか、後場半ばには20224.54円まで上げ幅を拡大する場面もみられた。大引けにかけてはグローベックスの米株先物が小安く推移していたこともあり、ポジション調整のなかで僅かに下落している。

セクターではその他製品、小売、食料品、情報通信、サービスが上昇。一方で、鉄鋼、輸送用機器、海運、証券、非鉄金属、石油石炭、銀行が下落。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、コナミHD<9766>が終日強含みに推移しており、日経平均を下支えしている。

日経平均は反落となったが、ソフトバンクGの強い値動きのインパクトが大きいものの、センチメントを明るくさせる底堅さだった。また、マザーズ指数やJASDAQ平均がプラス圏で推移しており、個人主体の資金は中小型株にシフトしている需給状況とみられる。

米国ではロシアゲート問題に揺れるトランプ政権だが、FBIのコミー前長官に圧力をかけたとされる問題で、コミー氏が早ければ8日にも上院情報特別委員会で証言する意向である。政治混乱リスクが高まりやすいなか、米国市場の底堅さが意識されるようだと、日本市場への好インパクトにつながろう。



<AK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 米国市場の底堅さが日本市場への好インパクトにつながるか【クロージング】