31日の日経平均は小幅ながら4日続落。27.28円安の19650.57円(出来高概算20億1000万株)で取引を終えた。連休明けの米国市場は原油安のほか、北朝鮮の地政学リスク、トランプ政権運営への先行き不透明感から軟調な展開となった。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行すると、その後一時19589.25円まで下げ幅を広げる場面もみられた。

しかし、米国市場の下落要因については予想の範囲内であり、改めて売り直される流れとはならず、売り一巡後は下げ渋りをみせている。日経平均は引き続き25日線が支持線として機能していたほか、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>のほか、ハイテク株の一角が堅調な値動きとなり、日経平均を下支えする格好となった。また、大引けにかけてはMSCIのリバランスに伴うインデックス売買の影響もあって、下げ幅を縮めていた。

日経平均は引き続き25日線処での底堅さが意識されているが、トランプ政権運営への先行き不透明感から、引き続き外部要因を睨みながらの相場展開になろう。また、欧州不安も燻っており、積極的な資金が入りづらい需給状況である。その他、テーマ株物色についても活発な取引が続いているものの、一部の銘柄に資金が集中する流れでもあり、資金の逃げ足の速さにも注意する必要がありそうだ。

その中で、ソフトバンクGやハイテク株の強い値動きが、こう着の中でも安心感につながっている。そのため、不安定な地合いの中でも、ソフトバンクGとハイテク株の堅調な展開が続くことで、こう着相場の中でもセンチメントは良好だろう。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ソフトバンクGとハイテク株がセンチメントを明るくさせる【クロージング】