26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反落、商い活発も週末要因から対象は絞られる
・ドル・円は111円56銭、上げ渋り、112円近辺にドル売り興味残る
・値下がり寄与トップはファナック、同2位はファーストリテとなった


■日経平均は反落、商い活発も週末要因から対象は絞られる

日経平均は反落。51.02円安の19762.11円(出来高概算7億6000万株)で前場の取引を終えた。25日の米国市場は、前日のFOMC議事録で急激な金融引き締めに対する警戒感が後退したほか、ベストバイなど主要小売企業の決算が評価された。一方でOPEC総会では減産延長で合意したが、こちらは織り込み済みであり、原油相場は材料出尽くしから大幅に下落した。シカゴ先物は大阪比で小幅高となるなか、直近の上昇に対する利益確定の流れが先行した。

ただ押し目買い意欲は強く、日経平均は5日線処での底堅い値動きをみせている。指数がこう着のなか、一部の銘柄に資金が集中する展開となり、任天堂<7974>、エムアップ<3661>、ドリコム<3793>、ソニー<6758>、ウェーブロック<7974>、ソフトバンクG<9984>が堅調。セクターではその他製品、鉄鋼、非鉄金属がしっかり。半面、鉱業、パルプ紙、水産農林、機械が冴えない。

日経平均は狭いレンジ取引が続いているが、5日線を上回っているため、下値の堅さが意識されている。任天堂<7974>が売買代金トップで年初来高値を更新するなど、地合いもそれ程悪くないだろう。ただ、中小型株への物色も活発ではあるが、週末要因もあってか銘柄は絞られてきており、大引けにかけてのポジション調整等の影響は意識しておく必要がありそうだ。

また、米国ではこれといって警戒感が強まっているようにはみえないが、トランプ政権の政治混乱リスクへの警戒はあると考えられる。地政学リスクへの警戒等もくすぶるため、利食いが出やすいとみられる。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は111円56銭、上げ渋り、112円近辺にドル売り興味残る

26日午前の東京市場でドル・円は上げ渋り。朝方に111円85銭まで買われたが、具体的なドル買い材料が不足していることから111円55銭まで反落し、111円56銭近辺で午前中の取引を終えた。112円近辺には顧客筋のドル売り注文、111円近辺には短期筋のドル買い興味が残されているが、ドルの上値はやや重くなっている。ここまでのドル・円の取引レンジは111円55銭から111円85銭。

12時10分時点のドル・円は111円56銭、ユーロ・円は124円95銭、ポンド・円は143円77銭、豪ドル・円は82円89銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ベクター<2656>やフライングG<3317>などがストップ高

・Fプラネット<7853>がストップ安
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位はファーストリテ<9983>となった。

■要人発言
・サウジアラビアのファリハエネルギー産業鉱物資源相
「より大幅な減産の必要はない」

・ブレイナード米FRB理事
「世界経済が明るさを増していることで、FRB見通しへのリスクが低下」

・クウェート石油相
「OPEC、減産の9カ月延長で合意」
「イランとナイジェリア、リビアの扱いは変わらず」

・イラン石油相
「OPEC加盟国と非加盟産油国、9カ月の減産延長に合意」

・南アフリカ中銀
「委員のうち5人が据え置き支持、1人が0.25ポイント利下げを主張」
「2017年成長見通しを1.2%から1.0%に引き下げ」
「2017年のコアCPI(平均)見通しを5.4%から5.0%に引き下げ」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし



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情報提供元: FISCO
記事名:「 後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は反落、商い活発も週末要因から対象は絞られる