19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:自律反発の域は脱せず、中小型株での値幅取りが中心
■外資系証券の注文動向:差し引き540万株の買い越し
■前場の注目材料:・東芝<6502>、半導体メモリー事業の入札で、米ベインMBO提案


■自律反発の域は脱せず、中小型株での値幅取りが中心

19日の日本株市場は自律反発が意識されるが、その後はこう着感の強い相場展開になりそうである。18日の米国市場ではトランプ政権を巡る先行き不透明感が重しとなるものの、良好な経済発表が材料視され、前日の大幅下落に対する買い戻しを誘った。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の19605円だった。

米株高の流れを受けて買いが先行となろうが、市場は大統領弾劾となった場合の金融市場の反応について予想し始めたとも伝えられる中、政治混乱リスクが和らぐのを見極める必要がある。トランプ政権が混迷化するなか、税制改革への期待は高まりそうにない。

その為、日本株についても自律反発の域は脱せず、明確な底打ちが意識しづらいなか、次第にこう着感が強まりそうである。物色については米国の流れを引き継ぐ格好から半導体関連の買い戻しが意識されそうだが、その他、中小型株での値幅取りが中心。また、テーマ性のある材料株のほか、次第に内需・ディフェンシブ系にもシフトしやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き540万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り680万株、買い1220万株、差し引き540万株の買い越しとの観測。

05月12日(金):290万株の買い越し
05月15日(月):740万株の買い越し
05月16日(火):430万株の買い越し
05月17日(水):320万株の買い越し
05月18日(木):140万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(20663.02、+56.09)
・NY原油は上昇(49.35、+0.28)
・シカゴ日経225先物(19605、+35)
・米新規失業保険申請件数、23.2万件
・米4月景気先行指標総合指数、前月比0.3%増
・好業績やテーマ株など物色意欲強い

・東芝<6502>、半導体メモリー事業の入札で、米ベインMBO提案
・川崎重工<7012>、造船人員2割削減、ロボット事業などに配置転換
・シャープ<6753>、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」に1000億円出資
・三井化学<4183>、汎用樹脂の設備刷新、投資額役150億円の見通し
・ルネサス<6723>、株2割売却へ、革新機構再建にめど

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  銅電線出荷統計(4月)

<海外>
・特になし




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情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~自律反発の域は脱せず、中小型株での値幅取りが中心