28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は小幅続落、決算物色のほか、ややディフェンシブ系に
・ドル・円は111円17銭、下げ渋り、押し目買いがサポート
・トランプ米大統領「NAFTA脱退する意向を考え直した」


■日経平均は小幅続落、決算物色のほか、ややディフェンシブ系に

日経平均は小幅に続落。38.78円安の19213.09円(出来高概算9億株)で前場の取引を終えた。27日の米国市場は上昇。ただし、昨日の税制改革案が予想通りの内容となり、積極的な買いが手控えられたほか、原油相場の下落が嫌気されている。一方で、ハイテク企業への業績期待が高まるなか、ナスダックは最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の19235円だった。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや利食い優勢の流れのなか、決算を手掛かりとした個別物色のほか、テーマ性のある中小型株の一角に値幅取り狙いの資金が向かっている。途中、トランプ米大統領による北朝鮮に関する発言等から弱含みとなる場面もみられたが、19200円をキープする底堅さがみられている。セクターでは、情報通信、その他製品が堅調。半面、証券、銀行、その他金融が冴えない。

米国では28日に暫定予算が期限を迎える。政府機関の一部閉鎖を避けるためには議会が週内に新たな暫定予算を可決する必要がある。警戒感はそれ程高まってはいないものの、結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。また、決算発表の第1弾ピークとなること。足元の決算は概ね良好に映るが、やはり結果を見極めたいだろう。そして大型連休に入るため、積極的な売買は手控えられやすい。

物色は引き続き決算を手掛かりとした流れになるほか、セクターではややディフェンシブ系にシフトしそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は111円17銭、下げ渋り、押し目買いがサポート

ドル・円は111円10銭台で下げ渋る展開。ランチタイムの日経平均先物のマイナス圏推移で日本株安継続への警戒から、ドル売り・円買いの流れが続いているようだ。ただ、110円台は押し目買いが入りやすいと観測され、目先も111円台は維持される見通し。

ここまでのドル・円の取引レンジは111円07銭から111円36銭、ユーロ・円は120円70銭から121円05銭、ユーロ・ドルは1.0857ドルから1.0876ドルで推移した。

12時19分時点のドル・円は111円17銭、ユーロ・円は120円81銭、ポンド・円は143円53銭、豪ドル・円は83円07銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・セメダイン<4999>、アイビーシー<3920>など5社がストップ高。
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・トランプ米大統領
「NAFTA脱退する意向を考え直した」
「もし、良い合意がなければ、NAFTA脱退へ」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30  石油統計(3月)
・14:00  電子材料生産実績(2月)
・14:00  電子部品グローバル出荷(2月)
・15:00  アルミ出荷統計(3月)

<海外>
・14:30  仏・GDP速報値(1-3月)  0.4%  0.4%



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情報提供元: FISCO
記事名:「 後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は小幅続落、決算物色のほか、ややディフェンシブ系に