27日の日経平均は大幅に反落。276.94円安の18985.59円(出来高概算17億6000万株)で取引を終えた。終値ベースでは2月9日以来の19000円を下回っている。注目されていた米国のオバマケアの代替法案成立を巡る法案取り下げを受けて、トランプ政権が他の政策課題を実行する能力に疑問符が付く結果となり、嫌気売りが先行。19100円を下回って始まった日経平均は、その後しばらくは下げ渋りをみせていたが、前場半ば辺りには下げ幅を広げ、節目の19000円を割り込んでいる。セクターでは東証33業種全てが下げており、証券、保険、不動産、非鉄金属の弱さが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1600を上回っており、全体の8割を超えている。

まずは週明けの米国市場の動向が注目される。米共和党は党内の造反を抑えきれず、オバマケア代替法案の撤回に追い込まれた。次はより安全と思われる税制改革で雪辱を期す構えである。ムニューシン財務長官は、オバマケア代替法案より税制法案の方が可決は「はるかに容易」との見解を示している。市場が税制改革への期待に向かう格好となれば、自律反発が意識されてくだろう。

また、明日は3月期決算企業の権利取り最終日となる。配当志向の物色のほか、配当再投資に伴う需給要因が大引け間際の需給を下支えすることになりそうだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 米国は税制改革への期待へと頭を切り替えるか【クロージング】