8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円63銭へ下落後、112円22銭まで反発し、111円94銭で引けた。欧米の政治的不透明感が増していることやギリシャの債務問題に対する市場の懸念が再び高まっていることから、リスク回避的な円買い・ドル売りが観測された。米長期債利回りの低下もドル売り材料となった。ただ、この日行われた米10年国債入札がやや低調な結果となり、債券利回りの下げ幅が縮小したことから、ドル売りはやや一服した。

ユーロ・ドルは、1.0654ドルから1.0714ドルまで上昇し、1.0698ドルで引けた。ギリシャ債務問題に対する市場の懸念が再び高まったが、欧州株は小幅安にとどまったことから、ユーロ売りは後退した。ユーロ・円は、119円33銭から119円88銭まで戻した。ポンド・ドルは、1.2484ドルから1.2550ドルへ上昇した。米長期金利の低下を意識したポンド買いが観測された。ドル・スイスは、0.9985フランから0.9930フランまで下落した。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY為替:欧州政治不安などでリスク回避の円買い