24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・前日に250円近い下落後の戻りとしては鈍い
・ドル・円は112円77銭、ドル・円はもみあい、調整の売りと押し目買いが交錯
・アルプス、日本電産、サイバーダインなど9社が目標株価変更


■前日に250円近い下落後の戻りとしては鈍い

日経平均は小幅に続落。13.32円安の18877.71円(出来高概算9億1000万株)で前場の取引を終えた。米株安や円高が嫌気される格好から売り優勢の展開で始まった。ただし、前日に250円近い下落を見せた反動もあり、押し目買いの動きも意識されやすく、売り一巡後は上昇に転じる場面もみられている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1000を超えており、過半数を占めている。セクターでは銀行、電力ガス、保険、鉱業、証券、その他金融、輸送用機器が軟調。一方で、鉄鋼、海運、卸売、情報通信、非鉄金属が小じっかりだった。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、日東電<6988>、アサヒ<2502>、アルプス電<6770>が堅調。

日経平均は一時上昇に転じるなど、下げ渋りをみせている。TOPIXも小幅に下げており、午後は日銀のETF買い入れによる需給面での下支えが期待されよう。また、下げ渋りのなか、円相場も1ドル112円80銭辺りで小康状態をみせており、113円台を回復してくるようだと、安心感につながりそうである。

もっとも、前日に250円近い下落後の戻りとしては鈍い。5日線が上値抵抗として意識されており、次第に戻り待ちの売り圧力も警戒されてくる可能性がありそう。ボリンジャーバンドは-2σ水準であり、ここから大きく下押す展開は考えづらいものの、戻りの鈍さが目立つようだと、短期筋の利食いも早まろう。明確なボトム形成待ちといったところである。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は112円77銭、ドル・円はもみあい、調整の売りと押し目買いが交錯

24日午前の東京外為市場では、ドル・円はもみあい。前日海外市場から続く調整の売りと値ごろ感による押し目買いが交錯する展開となった。

前日海外市場では、トランプ政権による保護主義的な通商政策への思惑から、ドル・円はさらに調整が強まった。今日のアジア市場でもこの流れを受け継ぎ、一時112円53銭まで値を下げた。

その後、押し目買いで113円を回復したものの、日経平均株価が引き続き節目の19000円台を下回ったことで回復ペースの鈍いことが嫌気され、戻りは限定的となった。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続いており、目先も株価反転を見込んだドル買いは入りにくいだろう。

ここまでのドル・円の取引レンジは112円53銭から113円13銭、ユーロ・円は121円21銭から121円62銭、ユーロ・ドルは1.0754ドルから1.0772ドルで推移した。


12時20分時点のドル・円は112円77銭、ユーロ・円は121円33銭、ポンド・円は141円27銭、豪ドル・円は85円65銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・インサイト<2172>、第一化成<4235>、アンドール<4640>など5社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・アルプス<6770>、日本電産<6594>、サイバーダイン<7779>など9社が目標株価変更

・安倍首相
「アベノミクスは為替頼みとの指摘は当たらない」

・ターンブル豪首相
「TPPは米国抜きで前進可能」

・麻生財務相
「米国のTPP離脱は日本にとってすぐに影響が出る話ではない」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし


<海外>
・特になし




<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 後場に注目すべき3つのポイント~前日に250円近い下落後の戻りとしては鈍い