*07:37JST NYの視点:米1月JOLT求人、ポジティブサプライズで労働市場の底堅さ示す、今後の減速を警戒 米国労働統計局が発表した1月JOLT求人件数は774万件となった。12月750.8万件から増加し、予想を上回った。ただ、12月分は760万件から下方修正された。貿易・運輸(+14.9万)、金融(+12.2万)、建設(+3.1万)、製造業(+3.1万)で増加が見られた一方、レジャ―関連で減少。1人の失業者に対する求人件数は1.13件と12月の1.09から上昇し5月来で最高となった。

従業員の労働市場への自信を示す自主的退職者数は326.6万人で、前月の309.5万人から増加。自主的退職率は2.1%と12月1.9%から上昇し、昨年7月来で最高を記録するなど、労働市場の底堅さが示唆された。12月分は2.0%から1.9%へ下方修正された。

雇用削減者数は163.5万人と、12月の166.9万人から増加予想に反して減少し昨年6月来で最低となった。12月分も177.1万人から下方修正された。雇用削減率は12月の1.1%から1.0%へ低下し、昨年6月来の低水準となった。

採用者数は1.9万人増加の539.3万人。採用率は3.4%で12月と同水準。12月の求人件数が11月から大幅に減少したため、労働市場の減速懸念が急速に高まったが、1月の結果は市場が依然底堅い証拠となった。トランプ政権による米政府効率化省(DOGE)の連邦政府職員雇用削減などの政策による影響も懸念されていたが2月雇用統計は予想には満たなかったが、前回から雇用の伸びが拡大した。ただ、他のデータから、今後の労働市場の減速、また、賃金上昇圧力の緩和が想定され、懸念は根強い。

■1月労働市場ダッシュボード
求人件数:4.6%(予想4.5%、12月4.5%)
雇用削減率:1.0%(12月1.1%)
自主的退職率:2.1%(12月1.9%)
採用率:3.4%(12月3.4%)

失業率:4.1%(12月4.0%)
不完全雇用率(U6):8.0%(12月7.5%)
非農業部門雇用者数:+15.1万人(12月+12.5万人)
平均時給:前月比+0.3%、前年比+4.0%(12月+0.4%、12月+3.9%)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米1月JOLT求人、ポジティブサプライズで労働市場の底堅さ示す、今後の減速を警戒