*07:35JST NYの視点:BLS雇用者数が下方に改定、不法移民関連の不透明さ残るも9月の利下げの論拠強まる 米労働省労働統計局(BLS)は基準改定値で3月までの年間雇用者数の伸びを現在の推定値から81.8万人下方に改定した。ゴールドマンなど、60万人から100万人の下方改定を想定していたため、改定幅は想定レンジ内に収まった。

同時に、下方改定幅は2009年の82.4万人以降、15年ぶり最大となる。ゴールドマンサックスは現金などで賃金が支払われる不法移民が統計に入っているかなど、この改定値が現在の労働市場の状況を正確にあらわしているかどうか疑問を示した。見方は分かれる。

国内総生産(GDP)の成長は依然順調に拡大域にある。企業の収益も堅調。失業率も上昇基調にあるとはいえ歴史的にも低い水準で推移している。賃金の伸びも限定的。

連邦準備制度理事会(FRB)は数値をもとに行動するしか選択肢はない。労働市場の減速兆候にあることは確認されたほか、ディスインフレが証明され9月の利下げの論拠はさらに高まった。パウエルFRB議長はジャクソンホールでの会合で9月の利下げを示唆する可能性が強まった。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:BLS雇用者数が下方に改定、不法移民関連の不透明さ残るも9月の利下げの論拠強まる