*07:48JST NYの視点:PB黒字化未達成でも日本の債務格付けは変わらずか 米格付け会社ムーディーズで日本のソブリン格付けを担当するアナリスト、クリスチャン・ド・グズマン氏は6月24日、ロイター通信とのインタビューで、「日本政府が来年度の基礎的財政収支の黒字化目標を達成できなくても、格付けに関してネガティブな見直しをする可能性は低い」と述べた。同氏は黒字化目標は財政改革へのコミットメントと考えるべきだと発言。来年度の目標達成は予想していないが、目標を達成できなくても格付けに関してネガティブな見直しをする可能性は低いと語った。

また、グズマン氏は「もしそのコミットメントを放棄し、実際に状況が悪化し、財政赤字が大幅に拡大、債務が大幅に増加すれば、格付けの柱を検証しなければならない」との見解を伝えている。なお、日本銀行の金融政策についてグズマン氏は、正常化に向け非常に緩やかなアプローチを取ると予想しており、「1-2年以内にはそうなるとは考えていない」と予想している。

なお、グズマン氏は来年度の基礎的財政収支黒字化目標について達成できないとの見方を示した。ただ、政府が歳出・歳入の改革のコミットメントを守る限り、目標未達による格付け変更は少なくとも当面は起こらないだろうとの見方も伝えている。※ムーディーズは2014年に日本の格付けを「A1(安定的)」に設定している。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:PB黒字化未達成でも日本の債務格付けは変わらずか