*07:45JST NYの視点:各国の金利動向の乖離広がる 英中銀は金融政策決定会合で市場の予想通り16年ぶりとなる高水準で政策金利を6会合連続で据え置くことを決定した。また、ディングラ委員に加えてあらたにラムズデン副総裁も利下げを支持し7対2での決定となった。他の7人のメンバーはインフレ抑制の見通しを示す、更なる証拠が必要だと据え置きを支持した。

英国中銀はインフレの見通しでも2026年には1.5%と、2%割れを予想しており利下げの環境は整いつつあることが示唆された。ベイリー総裁は正しい方向に向かっていると楽観視。6月の利下げに関しては、その前に発表されるインフレや賃金データが重要であることを強調したが可能性を初めて除外しなかった。さらに、市場は今後数カ月の利下げペースを過小評価していると指摘し、現在予想されているよりも早いペースで利下げを実施する可能性を示唆したことはポンドの売り圧力となる。

チーフエコノミストのピル氏も今後数回の会合で金利を動かすことを検討していると明らかにし、英中銀が利下げに傾斜したさらなる証拠となった。

■BOEハト派ポイント
●7対2での決定、2名の委員が利下げ支持
●ベイリー総裁「正しい方向に向かっている」
●2026年インフレ見通し:1.5%
●チーフエコノミストのピル氏「今後数回の会合で金利を動かすことを検討している」

英国のインフレ率は2022年以降初めて、米国のインフレ率を下回った。ピル氏が指摘しているとおり世界の金利の動きのシンクロ率が低下しつつあり、今後の為替動向につながる可能性が強い。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:各国の金利動向の乖離広がる