*07:44JST NYの視点:米7月JOLT求人件数:2年ぶり低水準、労働市場のひっ迫緩和続く 米労働省が発表した7月JOLT求人件数は882.7万件と予想950万件を大幅に下回り、21年3月以降ほぼ2年超ぶりの低水準となった。6月分も916.5万件と、958.2万件から大幅に下方修正された。平均的な推移を判断するために用いられる3カ月の減少数では150万件と、統計開始以降で2番目に大きい。

連邦準備制度理事会(FRB)が労働者の雇用市場への自信をあらわすと注目している自主的退職者数は25.3万人減の354万人と、21年2月来で最低。自主的退職率は2.3%と、前月2.4%から低下。前年は2.6%だった。採用者数も16.7万人減の577万人と2021年1月来で最低。採用率は3.7%と、6月3.8%や前年の4.1%を下回っており、労働市場のひっ迫緩和基調が継続していることが証明された。

パウエル議長も労働市場の需給の動向を判断する上で同指数を注視している。労働市場の減速が証明されつつあることはFRBの追加利上げの確率を弱める。また、JOLTの回答者が31%にまで低下していることで、統計の正確性が疑問視されており、実際は労働市場が一段と悪化していると警戒している市場参加者も少なくない。

■7月労働市場ダッシュボード
求人件数:5.3%(6月5.5%、2022年6.9%)
雇用削減率:1.0%(1.0%、1.0%)
自主的退職率:2.3%(2.4%、2.6%)
採用率:3.7%(3.8%、4.1%)
失業率:3.5%(3.6%)
不完全雇用率(U6):6.7%(6.9%)
非農業部門雇用者数:+18.7万人(+18.5万人)
平均時給:前月比+0.4%、前年比+4.4%(+0.4%、+4.4%)


<CS>
情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米7月JOLT求人件数:2年ぶり低水準、労働市場のひっ迫緩和続く