報道によると、ルメール仏経済・財務相は6月1日、ラジオ局フランス・アンテルに対して「今月末か7月上旬頃に修正後の2022年の経済成長予測を発表する」との見方を伝えた。ルメール氏は「フランスの景気後退は予想していない」と述べている。ただ、フランス国立統計経済研究所(INSEE)が5月31日発表した2022年1-3月期国内総生産(GDP)確報値は、前期比-0.2%に落ち込んでおり、4-6月期の経済成長率も低い伸びにとどまる可能性が高い。

インフレ率の高止まりは持続的な経済成長を阻害する要因となるが、欧州各国はこの夏、深刻なエネルギー不足に直面するとみられている。夏場における生産活動が低下する可能性があるため、エネルギー不足は7-9月期の国内経済を圧迫する可能性が高い。

なお、欧州委員会が3月初めに公表した「REPowerEU」計画によると、ロシアからのガス輸入を今年中に3分の2減らすことを目標としている。最新の計画では、欧州連合(EU)が直面するガス危機への対処方法や2030年までにロシアのエネルギーから完全脱却することについて概要が示されている。エネルギー効率の改善、再生可能エネルギーの利用拡大、ロシア産以外の原油およびガス供給国の確保、の3点を挙げているが、現時点で具体的な進展はみられない。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:エネルギー不足で2022年のフランス経済は大幅鈍化の可能性