新型コロナウイルスの変異株流行や長引くボトルネック問題で、米国経済の回復に弱気の見方が浮上し始めている。

新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大や高インフレで、消費者マインドが悪化。現況の経済状況に短期的に楽観的な見通しが後退しつつある。最新の小売売上高や消費者信頼感指数も鈍化し、米国経済の7割を占める消費も減速傾向にあることが確認された。加えて、政府が実施しているパンデミック緊急策の一環である失業者臨時支援措置も9月6日に失効する。

モルガンスタンレーは7−9月期の国内総生産(GDP)成長見通しを従来の6.5%から2.9%へ大幅に引き下げた。10−12月期は6.7%に据え置き。商務省と類似したモデルを使用しているため市場で注目されるアトランタ連銀の7−9月期GDP成長見通しも従来の5.3%から3.66%へ引き下げられた。他の金融機関も引き上げている。

米国8月雇用統計が弱い結果となると、成長減速への懸念をさらに強める。
ただ、成長が続く限り、連邦準備制度理事会(FRB)の年内の量的緩和(QE)縮小開始の軌道は変わらない可能性がある。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米国景気回復に弱気の見方が浮上、8月雇用統計次第で減速懸念強まる可能性も