皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

ドル・円は続落しました。4月23日に3月4日以来となる107円48銭まで下落しています。米国務省は英国、カナダ、フランス、ドイツ、メキシコなど100カ国近くを渡航禁止の対象としたことや、バイデン米大統領は富裕層向けのキャピタルゲイン増税案を提示するとの報道を受けて、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小しました。

ユーロ・円は下げ渋りとなりました。欧州中央銀行のラガルド総裁は「経済指標は4-6月期の成長再開を示唆している」との見方を伝えており、ユーロ売り・円買いは一時縮小。バイデン米大統領は富裕層向けのキャピタルゲイン増税案を提示するとの報道を受けて、ユーロ・円は129円台半ば近辺まで反落しましたが、ユーロ圏の企業景況感の改善を好感して週末前に130円台に反発しました。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

ドル・円は『底堅い値動き』を予想しています。米連邦準備制度理事会(FRB)は4月27-28日に連邦公開市場委員会(FOMC)の会合を開催し、現行の金融政策維持を決定する見通しです。金融緩和策の長期化への思惑は消えていないことから、ドルの反発を抑える要因となります。今週予定されるバイデン米大統領の議会演説で、キャピタルゲイン課税について話すことも懸念されていますが、米国経済の早期回復への期待は持続しており、ドル売りは抑制される可能性があります。

ユーロ・円については『弱含み』を予想しています。欧州での新型コロナウイルスまん延の影響が警戒されるなか、ユーロ圏1-3月期域内総生産などが低調な結果となった場合、「リスク回避的なユーロ売りが優勢となる可能性がある」と分析しています。

ポンド・円は『底堅い値動き』を予想しています。英国で新型コロナウイルス向けワクチンの接種が進み、早期正常化への期待感からこれまでのポンド売りは抑制されそうです。『5月5-6日開催の英中央銀行金融政策委員会(MPC)では、現行の金融政策が維持される公算だが、英中銀総裁は追加緩和の必要性について言及しない可能性が高いとみられている』と述べています。また『米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ポンドの対円レートは下げ渋る展開も予想される』と予想しています。

今週の豪ドル・円は『底堅い展開』を予想しています。引き続き世界的な新型コロナウイルス感染の状況をめぐる株価や資源価格の動向を見極めとなりそうです。『豪準備銀行(中央銀行)の理事会では、政策金利(0.10%)の据え置きが予想され、量的緩和なども維持されるとみられる』と述べています。ただ、『1-3月期消費者物価指数などの発表も材料視される可能性がある』と言及しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子

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情報提供元: FISCO
記事名:「 FOMC、現行の金融政策維持の見通し  住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)