◆12日から高齢者へのワクチン接種が始まった。ようやくといった感だが、いまは何をおいても遅滞なく進展することを願うばかりだ。東京などに「まん延防止」措置が適用された。変異株ウイルスの感染も増えている。コロナとの戦いは新たな段階に入ったのは間違いない。そうしたなか新年度を迎え、新しい生活もまた始まった。

◆会社では新入社員が来たり異動があったり。学校も、昨年はとりやめになった入学式が1年遅れで開催されたところが多くある。僕が講義をおこなっている青山学院大学の大学院は昨年度はずっとオンラインだったが、今年度は教室での対面講義が基本となる。大学生にとってはキャンパスに来ることができるのがなにより嬉しいだろう。

◆オンラインでも双方向の授業は問題なくできていたが、対面だとやはり違う。何が違うか。アイコンタクト、つまり目を合わせる、その合わせ方がパソコンの画面越しとは違うのだ。目が合うと問いかけやすい。質問が生まれ、回答を返す。そうしたキャッチボールがインタラクティブな学びの場を形成していく。

◆「質問力」で検索すると多くの書籍名がヒットする。それだけ「質問する力」が大切だということだ。質問の内容、水準、質はそっくりそのまま、それを発語した者のレベルとクオリティを露にする。問うという行為は自らのアイデンティティを屹立させる。

◆「マーケットの羅針盤」という新しい企画を始めました。読者からの質問に僕が答えるものです。Q&A、読者からの質問コーナー、体裁はそんな感じです。でも志は高く。前述の通り、質問のレベルやクオリティはあなた自身です。心して参られよ。期待しています。


マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆
(出所:4/12配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 コラム【新潮流2.0】:質問力(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)