2018年10月、NATOはノルウェーのスバールバル諸島において、約2週間にわたり、約30カ国、4万人超が参加する共同訓練を実施した。米国は、本共同訓練に先立ち、27年ぶりに空母を北極圏に進出させ、ノルウェー海において航空機の発着艦訓練等を実施している。米国は、2018年には大西洋及び北極海を担当する第2艦隊を創設している。2019年6月6日米国防省が公表した「北極戦略(Department of Defense Artic Strategy)」では、中国及びロシアの北極圏進出に警戒感を示しており、第2艦隊の創設や、空母の北極圏への派遣は、この脅威認識に基づくものである。