米3月ダラス連銀製造業活動指数は28.9と2月17.2から低下予想に反して上昇し、2018年8月来で最高となった。特に、生産が48.0と、統計開始以来で最高を記録。同指数の支払い価格は66.0と、2月57.4から上昇。引き続きサプライチェーンの混乱が影響し物価を押し上げた。販売価格も32.2と、23.0から上昇し2008年来で最高を記録。新規受注は30.5と、2月13.0から18ポイント上昇。稼働率指数は16.5から46.1と、過去最高を記録した。

先に発表されている米3月NY連銀製造業景気指数も17.4と、2月12.1から予想以上に上昇し2018年11月来で最高を記録。同指数の仕入れ価格は64.4と2月57.8から6.6ポイント上昇。販売価格も24.4と、2月から0.8ポイント上昇しそれぞれ、2011年5月来で最高を記録した。

先行指標となる地区製造業指数の上昇を受けて、4月1日に発表される全米の製造業活動指数を示すISM製造業景況指数の3月分の改善に期待が集まる。市場アナリストは61.5と、1983年12月来で最高に改善すると予想。同時に物価の上昇も明らかになると見られ、ドルの堅調な推移を支援する可能性がある。

●米・3月ダラス連銀製造業活動指数:28.9(2月:17.2、6カ月平均16.3)

◆現況
新規受注:30.5(2月13.0、16.9)
生産:48.0(19.9、22.5)
稼働率指数:46.1(16.5、20.8)
出荷:33.1(16.1、20.7)
Delivery time 31.2(9.5、13.4)
支払い価格:66.0(57.4、49.6)
販売価格:32.2(23.0、17.0)
賃金・手当:28.0(16.1、18.7)
雇用:18.8(12.7、15.3)
Capital expenditure :24.3(13.7、12.0)
見通しの不確実性:5.5(8.5、8.2)

◆6カ月先
ビジネス活動:33.7(33.9、28.5)
生産:38.3(40.2、43.0)
設備稼働:35.8(37.1、40.1)
新規受注:44.6(32.3、39.3)
出荷:41.9(36.0、39.6)
Delivery time 3.7(5.9、4.7)
支払い価格:55.0(52.9、48.1)
販売価格:43.9(44.9、34.6)
賃金・手当:42.4(52.1、42.9)
雇用:38.4(30.8、31.2)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米3月ISM製造業に期待、地区製造業指数が好調、ドルの下支えに