米国ジョージア州では現地時間5日に上院2席を争う決選投票が行われる。金融市場は、民主党政権下、上下院両院も民主党が過半数を占め圧倒的多数となるブルーウェーブを十分に織り込んでいない。万が一、2席とも民主党議員が勝利した場合、50対50でハリス副大統領の1票により、主権を握ることになる。

従来、ジョージア州は共和党が優勢な州であったが、最新の世論調査によると票は拮抗しており、むしろ民主党議員の勝率が上昇しつつある。オンラインギャンブル市場でも昨年末までブルーウェーブの確率を25-30%しか織り込んでいなかった。しかし、選挙を目前に控えたここ数日間で、50%近くまで急伸した。今まで民主党下でのねじれ議会で、極左の極端な政策の実施が困難となり、ほぼ現行の政策が維持されるとの見方も支援し、金融市場は上昇してきた。

ブルーウェーブは追加財政策規模の拡大を意味する一方で、経済を増税や規制強化というリスクにさらず。企業の利益率も低下する。アナリストは万が一、ブルーウェーブが現実となった場合、株式相場が10%ほど下落すると警告している。財政の拡大や景気の悪化からドルは一段と下落する可能性も否めない。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米ジョージア州決選投票の行方に警戒_