欧州中央銀行(ECB)が8日に公表した9月9−10日に開催した定例理事会の議事要旨で、メンバーはリセッションや投資家のユーロが必然的に強まるとの憶測に対して油断してはならないとの考えで合意したことが明らかになった。ユーロが7月以降、著しく上昇しており、大規模な金融緩和の状況を一部相殺していると指摘。為替がインフレ見通しに深刻な影響を及ぼすためユーロ高に「油断しないことが重要」と強調している。

水準よりもユーロの上昇ペースを特に警戒している。必要とあれば適切な政策をとると柔軟な姿勢を示した。また、インフレは中期的に引き続き低水準で推移すると見ており、追加措置としては追加利下げやTLTRO条件修正は手段のひとつだとした。欧州中央銀行(ECB)専務理事兼首席エコノミストのレーン氏はインフレ期待が非常に低く、一段と低下するリスクに直面していると警告。追加緩和の可能性やユーロ高是正の動きに警戒し、当面、ユーロの上昇は限定的と見る。





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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:ECBのユーロ高けん制でユーロの上昇限定的か