米連邦準備制度理事会(FRB)は21日、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月30-31日会合分)を公表する。FRBはこの会合でほぼ10年ぶりとなる利下げに踏み切った。米金利先物市場では9月のFOMCでも追加利下げが確実視されている。米国の2年債と10年債利回りが一時逆転し、米国債相場の動向が近く米国経済が景気後退入りする可能性を示唆。加えて、世界経済の弱さや貿易の不透明性が成長を引き続き抑制するとの見方が背景となる。

市場は年内75ベーシスポイントの利下げを織り込んだが、トランプ大統領は少なくとも100ベーシスポイントの利下げが必要だとの主張を繰り返している。一方で、7月FOMCでは2名のメンバーが、米国経済は引き続き順調に成長しており政策金利の据え置きを主張。利下げに反対した。パウエル議長下でのFOMCで最大の反対票数となった。

7月FOMCでの利下げに反対した2名のメンバーのうちのひとりボストン連銀のローゼングレン総裁は19日、ブルーンバーグTVとのインタビューで、「経済は健全」で、利下げを支持するには、「景気減速の明確な証拠が必要だ」と指摘。さらに、必要でない利下げは金融安定にかえってリスクになると警告した。米国最新の小売売上高、雇用統計は引き続き強い結果を示しており、9月会合前の結果も引き続き強い内容となると、再び何人かのメンバーが追加利下げに反対する可能性は残る。FRBが21日に公表する議事録の中で、7月会合では利下げを支持したものの今後何回かの追加利下げに何人のメンバーが前向きであるかを探っていくことになる。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:7月FOMC議事録で今後の利下げ軌道探る