こんにちは、フィスコマーケットレポーター三井智映子の「気になるレポート」です。今回は白金相場についてのレポートをご紹介します。

NY白金の価格が足元で上昇していますね。その背景について、松永さんのレポートでは『南ア白金鉱山での緊張が続いている時に、「ドル安&リスクオンの流れ」が加わり、昨夜のNY白金が上げ足を強めました』と分析しています。

今は白金市場の買いチャンスを探る場かもしれません。その理由として、レポートではまずトレンド転換の気配を挙げており、『NY白金は、6月中旬から続く右肩下がりの上値抵抗線を少し上回ってきたので、トレンドの転換に注目かもしれません』と伝えています。

次に、自動車の排ガス触媒としての需要からプラチナに似た動きをするNYパラジウムが上昇していることを挙げ、上昇要因について『NY白金とNYパラジウムの価格差が急速に拡大し、「パラジウムの代替銘柄としての白金」への注目が高まった』と考察しています。加えて、『「東京パラジウム−東京白金」の価格差が昨年12月以来の価格差にまで拡大しました。東京パラジウムは8連騰しております。これで東京パラジウムが更なる上昇となれば、東京白金の昨年12月からの急騰時の再来となる可能性もあります』と示唆しています。

そして、『米国がここにきて再びロシアへの経済制裁を強めたことを受けてパラジウムが再び連騰しており、それに白金価格も反応し始めたようです』と伝えており、『「対ロシア経済制裁銘柄」として、東京白金に注目することも一考ではないでしょうか』と述べています。

最後に、NY白金におけるファンドポジションについて『単純に計算すれば、ファンドポジションが1万枚変化すると、NY白金が43ドルほど動く計算となります。それにより、ファンドポジションが売り買いイーブンとなれば、NY白金が833ドル付近まで上昇し、1万枚の買い越しとなればNY白金が876ドル付近まで上昇し、2万枚の買い越しとなればNY白金が919ドル付近まで上昇する計算となります』と分析。

足元でNY白金のファンドポジションは14年ぶりに売り越しに転じているということですが、『ファンドポジションが売り越しに転じるのは極めて稀なだけに、今後のファンドポジションの変化を予想して相場展望を考えることも一考でしょう』との見解を伝えています。

チャートのトレンド転換、今後のパラジウム価格、アメリカのロシアへの経済制裁の動向、NY白金のファンドポジションをチェックしながら、白金市場を買い目線で狙ってみるのも一考かもしれませんね。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研~北浜の虎と呼ばれた男~」の8月28日付「金市場&白金市場」「白金市場パート2」「白金市場パート3」「白金市場パート4」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




<HH>

情報提供元: FISCO
記事名:「 白金市場をチェックすべき理由とは? サンワード貿易の松永氏(三井智映子)