皆さま、こんにちは。フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。今回は景気ウォッチャー調査についてご紹介します。

◯景気ウォッチャー調査って?

景気ウォッチャー調査は内閣府が毎月調査している景気に関する経済指標で、街角景気とも言われています。日本経済の状況を最も早く把握できる敏感な経済指標と言われています。調査の対象は、地域の景気に関連が深い職業だったり、身近に景気の動きを観察できる人々です。具体的には、タクシーの運転手や百貨店などの店員、また、製造業や金融、税理士、人材派遣会社の社員などが該当します。「家計動向、企業動向、雇用等、代表的な経済活動項目の動向を敏感に反映する現象を観察できる業種の適当な職種」、つまり景気を敏感に観察でき、経験則もあると考えられる職業の方々、2050人の協力を得て調査されているのです。

「最近外食をするお店が混んでいる」とか、「外国人観光客も増えたし、高いものが売れている気がする」など世間話の中で景気を感じることがありますよね。それが経済指標になった、みたいな感じです。私もタクシーに乗るとつい運転手さんに「最近の景気の良し悪しはどうですかー?」みたいな話を聞いたりします。毎月月末の調査が翌月第6営業日に発表され、速報性が高いことでも注目度の高い指標です。

景気ウォッチャー調査の見方は、景気の現状判断DIが、50より高いか低いかで判断します。100点満点のテストと同じようなもので全ての人が景気が最も悪いと判断するとDIは0に。逆に最も良いと判断している満点の状態が100となります。今の景気を見る景気の現状判断DIと、2~3カ月先を見る先行き判断DI、両方チェックしてくださいね。最新の結果は内閣府のHPで見ることができます。

◯足元の景気ウォッチャー調査の結果は?

では最近の結果はどうなのか、見ていきましょう。3月の景気ウォッチャー調査の結果が4月9日の15時に発表となりました。ホームページでどなたでもご覧になれますし、ページをめくってすぐ総括があるので、わかりやすいのが特徴です。3月は以下のようにまとめられています。

『3月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差0.3ポイント上昇の48.9となった。家計動向関連DIは、飲食関連が低下したものの、サービス関連等が上昇したことから上昇した。企業動向関連DIは、非製造業が低下したことから低下した。雇用関連DIについては、低下した。3月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差1.8ポイント低下の49.6となった家計動向関連DI、企業動向関連DI、雇用関連DIが低下した。なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差3.3ポイント上昇の51.7となり、先行き判断DIは前月差2.5ポイント低下の50.1となった。今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「緩やかな回復基調が続いている。先行きについては、人手不足、コストの上昇、海外情勢等に対する懸念もある一方、引き続き受注、設備投資等への期待がみられる」とまとめられる』(内閣府ホームページより転載)

これだけ読んでも解説がいらないほどわかりやすく十分相場の参考になるのではないでしょうか。先行きDIの低下はトランプ大統領による輸入制限への懸念や、保護貿易主義への不透明感が影響しているようですが、現状DI、先行きDIともに数値も無難で良い結果だと考えます。良すぎでも「そこが天井」という可能性があるためかなり良い結果が何ヶ月も続くようだと注意が必要だと私は感じています。

また本文の中では去年に引き続き「ゴールデンウィーク前後の企業の生産計画が多く、派遣の問合せ等は多い(人材派遣会社)」など人材への旺盛な需要や、インバウンド需要の継続が感じられます。

全体としては緩やかな回復基調が続いているということで日本株に投資をしてみたいと思う方もいらっしゃるかもしれません。

個別銘柄に投資する場合は、たくさんの企業から選ぶ必要や、その企業の業績などを調べたりする必要性があります。また倒産した場合のリスクもありますが、先物取引では例えば日経225やTOPIXなどの株価指数を対象とする取引では選んだり個別のニュースをチェックする手間が省けると同時に倒産リスクを避けることができます。
また指数先物取引のオンライン取引は、日中立会の8:45~15:15のほかに、夜間立会の16:30~翌5:30、オプション取引は9:00~15:15と16:30~翌5:30と、個別株に比べて長時間取引が可能なので、取引したいタイミングにチャンスを逃さずに取引することも可能です。
この連載を通して先物を始めてみたいな、と思っていただけたら嬉しいです。

なお先物・オプション取引を行うには、証券会社に口座を開設する必要があります。お得に取引をしたい方にはオンライン取引のできる証券会社がおススメ!オンライン取引は、PCやスマホから誰でもカンタンに取引することができ、手数料が安いのが特徴です。手数料は利益に直結するので重視したいところですよね。価格.comによる証券会社別の日経225先物手数料比較ランキング(2018年2月末時点)を見てみると、第1位は日産証券、第2位はライブスター証券、第3位はカブドットコム証券となっています。オンライン証券会社選びの参考にしてみてください。

「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ゼロからわかる先物・オプション取引入門(18)景気ウォッチャー調査で景気の動向をチェック! (三井智映子)