米連邦準備制度理事会(FRB)は20-21日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利であるFF金利誘導目標を現状の1.25%−1.50%から25ベーシスポイント引き上げ1.50%−1.75%に設定する見込みだ。パウエルFRB議長のもと初めての会合となる。記者会見が予定されているほか、新しいFRBスタッフ予測も発表される。利上げはほぼ織り込まれている中、利上げ見通しが果たして引き上げられるかどうかに市場は焦点をあてている。

パウエル議長は就任後初めての議会証言で、昨年12月時点から景気見通しを引き上げたことを明らかにした。12月時点のFRBスタッフ金利予測が2018年平均3回であったことから、今回の見直しで4回に引き上げられるとの憶測も強まった。

しかし、3月会合で金利見通しを従来の本年3回から4回に引き上げるハードルは「高い」との見解も少なくない。モルガンスタンレーやバークレイズ銀行、TD銀行はFRBが3回の利上げ予測を維持すると見ている。バークレイズ銀行のエコノミストはFOMCが3月に追加利上げを実施したのち、金利予測の引き上げが6月会合になると見ている。成長見通しは引き上げられると予想。

ゴールドマンサックスは利上げ予測が年4回に引き上げられると予想。グッゲンハイムの最高投資責任者(CIO)もFRBが金利予測を年内3回以上にする可能性があると予想している。FRBはインフレの悪循環を回避する必要があると指摘。

低調な小売り売上高を受け、アトランタ連銀は1-3月期の国内総生産(GDP)予想を1.9%成長に下方修正した。従来は2.5%だった。個人消費支出の伸びが従来の2.2%から1.4%に鈍化したことが原因。一時4%台の成長が予想されていたが、2%割れの成長にとどまる可能性がでてきた。新たにNEC委員長に就任したクドロー氏も過剰な利上げを警告している。






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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:3月FOMC、2018年の利上げ見通し引き上げるかどうかに焦点