5月1日-12日に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。

■1日(月)日本時間午後11時発表予定
○(米)4月ISM製造業景況指数-予想は56.5
先行指標となる4月マークイット製造業PMIは3月実績を下回っていることから、4月の指数は3月実績の57.2をやや下回る見込み。ただし、新規受注、雇用の指数は高い水準を維持すると予想されており、米製造業の景況感が短期間で悪化する可能性は低いとみられる。

■3日(水)午後9時15分発表予定
○(米)4月ADP雇用統計-予想は前月比+17.5万人
参考となる3月実績は前月比+26.3万人。4月中の新規失業保険申請件数の水準を考慮すると、雇用者数は3月実績を下回る可能性が高い。ただし、雇用情勢悪化の兆候は表れていないことから、3月と4月の平均では20万人を超える雇用増となる見通し。

■3日(水)日本時間4日午前3時結果判明
○(米)連邦公開市場委員会(FOMC)会合-予想は政策金利の据え置き
前回公表のFOMC声明では、「経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増している」との見解が表明された。国際情勢が急激に悪化する可能性は低いとみられているが、利上げは緩やかなペースで進められる方針であることから、今回のFOMC会合では金融政策の現状維持が決定される見込み。

■4日(木)午後9時30分発表予定
○(米)3月貿易収支-予想は-452億ドル
参考となる2月実績は-436億ドルに縮小した。自動車や消費財の輸入額が減少したことが要因。3月については、自動車などの輸入額は減少する可能性があるが、消費財の輸入はやや増加する可能性がある。輸出増加は期待できないことから、貿易赤字額は2月実績を上回る可能性が高い。市場予想は妥当な水準か。

■5日(金)午後9時30分発表予定
○(米)4月雇用統計-予想は非農業部門雇用者数は前月比+19.3万人、失業率は4.6%
3月の非農業部門雇用者数は10万人未満の増加にとどまったが、4月中旬における新規失業保険申請件数を基にすると4月分の非農業部門雇用者数は20万人程度増える可能性がある。大幅な増加は望めないが、3月、4月の2カ月の平均では15万人程度の増加となる可能性がある。失業率については労働参加率の上昇が予想されることから3月から0.1ポイント上昇し、4.6%になると予想される。

その他の主な経済指標の発表予定は、3日(水):(米)4月ISM非製造業景況指数、11日(木):(日)3月経常収支(国際収支)、(米)4月生産者物価指数、12日(金):(米)4月消費者物価指数、(米)4月小売売上高、(米)5月ミシガン大学消費者信頼感指数、(米)3月企業在庫。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 日米の注目経済指標:4月米雇用統計は改善予想