日本銀行の黒田東彦総裁は4月18日、衆院決算行政監視委員会に出席し、「最近の円安はかなり急速な為替変動」、「非常に大きな円安とか、急速な円安の場合は経済への影響はマイナスが大きくなる」と答えた。ただ、「円安が全体としてプラスという評価は変えたわけではない」、「金融政策については、2%目標の実現を目指して緩和を続けることが適当」の考えを伝えている。

 市場参加者の間からは「黒田日銀総裁は2%の物価目標が達成されるまでは円安進行について懸念を表明することはない」との声が聞かれている。日本銀行は4月28日に経済・物価情勢の展望(基本的見解)を公表するが、物価見通しは上方修正される可能性が高い。ただ、2022年度に2%の物価目標が達成されても日銀が金融緩和策をすみやかに解除することはないとみられており、日米金利差の拡大を想定したドル買い・円売りはしばらく続くとみられる。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 2%物価目標達成でも日銀は金融緩和策をすみやかに解除しない可能性